東京都が18年2月の都内路上生活者概数調査を発表しました。

概要は東京都のホームページから

 東京都福祉保健局は3月、18年度2月期の都内路上生活者概数調査を発表しました。それによれば国管轄の河川敷部分を除いた23区内で3,773人、対前年度比で846人減となっています。
 目に見える公園テント生活者が一昨年から開始された「地域生活移行支援事業」で低家賃アパートに移行した事により、その移行分だけ概数調査数から減ったと云う、ある意味判りやすい結果となっています。
 東京都はこれを施策の成果とうたっていますが、ならば同時並行で行われていた都区共同の自立支援事業の成果は過去概数調査にはほとんど反映されていない事をどのように説明するのでしょうか。
 逆にいえば、これまで概数調査はテントの数しか数えていなかったのかも知れません。実態ははるかに深刻で、この程度の数の現象があったくらいで喜んでいる場合ではないと思うのですが。
 テント等の固定層施策は数値として施策結果が判明したとしても、流動層の施策がなかなか数値として反映されないのは何故か?この事をつきつめる作業が必要だと思うのですが、都区は相変わらず自立支援事業の根幹を変えようとはせず、「ぼちぼち施策をやっていれば良い」と云う生ぬるい雰囲気でしかありません。
 必要なのは路上のニーズに沿った「屋根と仕事」につながる大規模施策である筈なのですが…。