新宿連絡会チラシ集第二十七集(2014年7月より)

 


2014年7月6日新宿連絡会チラシ
2014年7月13日新宿連絡会チラシ
2014年7月20日新宿連絡会チラシ
2014年7月27日新宿連絡会チラシ
2014年8月3日新宿連絡会チラシ
2014年8月10日新宿連絡会チラシ
2014年8月17日新宿連絡会チラシ
2014年8月24日新宿連絡会チラシ
2014年8月31日新宿連絡会チラシ
2014年9月7日新宿連絡会チラシ
2014年9月14日新宿連絡会チラシ
2014年9月21日新宿連絡会チラシ
2014年9月28日新宿連絡会チラシ
2014年10月5日新宿連絡会チラシ
2014年10月12日新宿連絡会チラシ
2014年10月19日新宿連絡会チラシ
2014年10月26日新宿連絡会チラシ
2014年11月2日新宿連絡会チラシ
2014年11月9日新宿連絡会チラシ
2014年11月16日新宿連絡会チラシ
2014年11月23日新宿連絡会チラシ
2014年11月30日新宿連絡会チラシ
2014年12月7日新宿連絡会チラシ
2014年12月14日新宿連絡会チラシ
2014年12月21日新宿連絡会チラシ
2014年12月28日新宿連絡会チラシ
2014年12月29日新宿連絡会チラシ
2014年12月30日新宿連絡会チラシ
2014年12月31日新宿連絡会チラシ



星に願いを

今度の日曜日は事務所にて鍼灸相談会があります。
足腰が痛い仲間などお気軽にお越しください。

 仲間たち。
 梅雨も終わり間近ともなると、最後とばかりに集中豪雨のような雨がどっさりと降りしきるようである。九州地方を中心にとんでもない量の雨が降り、様々な被害をもたらしているが、今度は早くも台風までも発生していて、その台風の進路によっては、上陸もしくは、梅雨前線を刺激しての大雨の危険が続くようである。それでいて湿度は高めのままで、じっとしている時と、動いた後の発汗量がかなり大きく、そう云うのも、体調不良の原因になったりもする。
 お天気ばかりはどうしようもないのであるが、その予想と、備えだけは誰にでも出来る。その日暮らしで身体を壊すよりも、ある程度長い目で自分を守っていく方法を身に付けていきたいものである。
 衛生面の管理も、今は徹底しておかないと、これからの季節を乗り切れなくなってもしまう。こう気候がじめじめして来ると、段ボールや長く着ている服に虫が巣を作るなんてことは、俺らの世界では日常茶飯事である。しかしまあ、これは良く注意してみることと、全部取り換えてしまうことで解決はする。連絡会のシャワーサービス時には下着、服の提供をしているので、必要なものは貰っていってもらいたいし、同様のサービスは新宿福祉の隣にある「とまりぎ」でも実施しているので、雨などで汚れたままの服は、さっさと取り換えた方が良い。こう云うサービスは他の区ではなかなか身近でやってはくれていないので、利用価値は高いであろう。
 また、新宿保健所の方では、恒例の「結核検診会」を今月の30日(水)の午前10時より中央公園「水の広場」でテントを張って実施してくれるとのことである。結核は空気感染なので、こういうじめじめして人が密集するところで感染したりもするし、初期の自覚症状が弱いので、定期的に検診を受けるのが第一の予防と言われている。とりわけ高齢の仲間や、身体の弱い仲間などは注意が必要である。
 連絡会の医療相談も今度の日曜日に実施する。午前10時から鍼灸相談会が高田馬場事務所である。神経痛であるとか、腰痛であるとか、気候によって悪化してしまう病気もあり、かと言って外科に行っても検査と湿布で終わってしまうなんてこともある。まあ、だいたいきれいに治るなんてことはほとんどなく、そう云う病気を背負って生きていかねばならないのであるが、そうは言っても少しでも楽になろうと云うのが東洋医学の鍼灸などの利用である。もちろん相談会なので、まあ、気楽に来てもらいたい。
 その他の病気の仲間は夕方のおにぎりパトロールの時にお医者さんや、看護師さんが同行するので、こちらも気軽に声をかけてもらいたい。市販薬なども、もちろん必要とあれば提供はしている。
 まあ、こんな気候なので、あらゆる資源を総動員して自身の健康を守っていくのも、生き延びていくための俺たちの知恵でもある。どうにかこうにか生きて行けば、良いことはきっとあるのである。

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猛暑襲来

熱中症の季節になりました。激しい運動は控え、水分、塩分の
補給をこまめにやろう。

 仲間たち。
 列島に大きな被害をもたらした巨大台風8号は何とか通り過ぎていったが、今度は台風一過の高温状態となり、熱中症の季節に再び舞い戻ったと云った感じである。梅雨明けはまだのようであるが、今週も連日30度越えが予想され、これからは休む間もなく高温地獄にさいなまれることであろう。
 そんな訳で、まずは熱中症予防のお話。台風が過ぎた翌日には、埼玉や三鷹で高齢者が熱中症で亡くなると云ったニュースが既に流れており、なかなか見えにくいところはあるが、結構身近なところで頻繁に起こってしまうのが熱中症でもある。
 これからの季節、とにかく東京でもヒートアイランドの影響などもあり、一日中蒸し暑い日が続いてしまう。そうなると、体内に熱がたまり易いのであるが、その熱が表に出ずにため続けてしまうと、体温調節機能が壊れてしまい、体温が異常に上昇し、臓器に障害を引き起こしてしまい、最悪の場合、命の危険となる。とかく、高齢者や幼児が中心の症状と思われがちであるが、決してそうではなく、どの年齢層でも気をつけなければ起こりかねないので、とにかく注意が必要である。
 水分、塩分の補給と暑いときは良く言われるが、これも必要であるものの、激しい運動や肉体労働を連続でしない、もし、した場合は、涼しいところや風通しの良い場所で身体を休ませ、たまった熱を十分放熱する。つまりは、身体に熱をためないように工夫するのが、一番である。
 身体を動かさなくとも、アパートの中で熱中症で亡くなるなんてケースも多発しており、密閉された狭い空間であると身体に熱がこもりやすい。こう云う場合も、窓を全開にして扇風機を回すなど空気の循環を作り、熱が溜まらないようにするのが一番である。良く登山用テントなどで寝ている仲間も居るが、これは狭いアパートと同じで熱が溜まりやすい。十分な換気をしなければ危険性は高まる。
 仲間が熱中症のようになったらどうするのか?意識が朦朧としていたらこれはすぐに救急車である。ちょとしためまいなどは、涼しい場所で安静させ、スポーツドリンクを飲ませるなどして様子を見よう。それでも脱力感が続くようなら、救急車か、もしくは福祉事務所を通して医者に診てもらうのが良いだろう。
 医者と云えば、今月下旬の30日(水)に新宿保健所の結核検診会が新宿中央公園「水の広場」で午前10時から11時まであるが、同じ場所で連絡会の医療班も健康相談会を実施する予定である。熱中症に限らず、結核、夏風邪、皮膚関連の病気など夏場には夏特有の病気も蔓延する。「最近調子がわるいな」と云う仲間は、結核検診のついでに医療班の先生方に気軽に相談をしてもらいたい。
 高齢の仲間、病弱な仲間は特に、夏はとにかく激しく動かない。休息第一。自分で自分の首を締めないようリラックスして、ゆっくりと歩もう。

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静かな夏

今月30日(水)午前中、新宿保健所の結核検診会が
新宿中央公園で行われます。健康管理のためご利用を。

 仲間たち。
 まあ、とにかく暑い1週間であったが、これでまだ正式には梅雨が明けていないのだから先が思いやられる。学生達も夏休みに入り、いよいよ夏本番への突入であるが、ピークは8月の半ばまでなので、ここ1ヶ月程度が辛抱のしどきであろう。過酷な季節と云うものは、備えされちゃんとしていれば、意外にあっと過ぎてしまうものなので、なんとか余裕で過ごしていきたい。
 汗をかくと、どうしても不快指数が増す。暑さのせいでゆっくりと眠れなければ苛々もする。また、暑さのせいでどうしても開けっ広げの生活にもなる。環境面ではあまり宜しくない季節なのであるが、それなりの節度をもってやっていかねばならないだろう。
 あまりにどうしようもない時は、シャワーでも浴びて、下着を取り換え、さっぱりとリフレッシュも気分的には必要である。いろいろな力を借りて、出来れば小奇麗に過ごしたいものである。
 これからの季節は熱中症には特に気をつけ、自分の生活のリズムを作り出していこう。今月は30日に新宿保健所の結核検診会が中央公園で実施される。連絡会の医療班も机を出すので、調子の悪い仲間、健康に気をつかっている仲間は、こう云う機会も利用して自身の健康管理をおこなっていこう。
 野宿をしていても、新宿では色々、無料で使えるサービスは多々ある。色々な人々が集まってくる区なので、そう云う仕組みはある程度整っている。しかしながら、それらに甘んじることなく、あくまで一時利用にとどめ、なんとか羽ばたいてもらいたいと云うのが、社会の希望でもある。野宿生活は長い人生の中のたった一コマでしかない。長いこと野宿生活をしている先輩も居るにはいるが、それにしても、20年とかそんな程度である。生まれてからずっと野宿していたなんて云う人はまず居ない。人生には良い時も悪い時もあるように、その生活も良い時も悪い時もある。チャンスさえあれば、今の生活に固執するのではなく、そこから次のステップに歩もうとしている仲間は多い。次のステップと云うものは良いか悪いかは別として、しっかりと待ち受けている。俺らの新宿での活動も長くなったが、野宿の生活を守るのではなく、人を守ることをずっと考え、そして、多くの仲間を支えて来た。役所に比べれば大したことは出来てはいないが、その思いだけは何ら変わらない。
 人生と同じく、東京の街もこれからどんどん変わる。変わり続けていくのが、この都市の宿命であり、それが嫌なら地方にでも行けば良いだけの話である。オリンピックを巡り排除だなんだと人は騒ぐが、そんなのは、当事者同士がしっかりと話しあっていけば良いだけの話で、なにも大騒ぎする程のことではないし、また怖がることもない。まあ、話がこじれたら、連絡会に相談に来れば良い。どこの世界でも同じであるが、必ず「役所は悪」「社会は悪」だと考える人々が物事を煽り、それにつられて何も知らないマスコミやら学者共が尚更煽り、物事は実にこじれやすくもなっているので…。まあ、夏は静かに過ごしたいものである。

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静かな夏

今月30日(水)午前中、新宿保健所の結核検診会が
新宿中央公園で行われます。健康管理のためご利用を。

 仲間たち。
 まあ、とにかく暑い1週間であったが、これでまだ正式には梅雨が明けていないのだから先が思いやられる。学生達も夏休みに入り、いよいよ夏本番への突入であるが、ピークは8月の半ばまでなので、ここ1ヶ月程度が辛抱のしどきであろう。過酷な季節と云うものは、備えされちゃんとしていれば、意外にあっと過ぎてしまうものなので、なんとか余裕で過ごしていきたい。
 汗をかくと、どうしても不快指数が増す。暑さのせいでゆっくりと眠れなければ苛々もする。また、暑さのせいでどうしても開けっ広げの生活にもなる。環境面ではあまり宜しくない季節なのであるが、それなりの節度をもってやっていかねばならないだろう。
 あまりにどうしようもない時は、シャワーでも浴びて、下着を取り換え、さっぱりとリフレッシュも気分的には必要である。いろいろな力を借りて、出来れば小奇麗に過ごしたいものである。
 これからの季節は熱中症には特に気をつけ、自分の生活のリズムを作り出していこう。今月は30日に新宿保健所の結核検診会が中央公園で実施される。連絡会の医療班も机を出すので、調子の悪い仲間、健康に気をつかっている仲間は、こう云う機会も利用して自身の健康管理をおこなっていこう。
 野宿をしていても、新宿では色々、無料で使えるサービスは多々ある。色々な人々が集まってくる区なので、そう云う仕組みはある程度整っている。しかしながら、それらに甘んじることなく、あくまで一時利用にとどめ、なんとか羽ばたいてもらいたいと云うのが、社会の希望でもある。野宿生活は長い人生の中のたった一コマでしかない。長いこと野宿生活をしている先輩も居るにはいるが、それにしても、20年とかそんな程度である。生まれてからずっと野宿していたなんて云う人はまず居ない。人生には良い時も悪い時もあるように、その生活も良い時も悪い時もある。チャンスさえあれば、今の生活に固執するのではなく、そこから次のステップに歩もうとしている仲間は多い。次のステップと云うものは良いか悪いかは別として、しっかりと待ち受けている。俺らの新宿での活動も長くなったが、野宿の生活を守るのではなく、人を守ることをずっと考え、そして、多くの仲間を支えて来た。役所に比べれば大したことは出来てはいないが、その思いだけは何ら変わらない。
 人生と同じく、東京の街もこれからどんどん変わる。変わり続けていくのが、この都市の宿命であり、それが嫌なら地方にでも行けば良いだけの話である。オリンピックを巡り排除だなんだと人は騒ぐが、そんなのは、当事者同士がしっかりと話しあっていけば良いだけの話で、なにも大騒ぎする程のことではないし、また怖がることもない。まあ、話がこじれたら、連絡会に相談に来れば良い。どこの世界でも同じであるが、必ず「役所は悪」「社会は悪」だと考える人々が物事を煽り、それにつられて何も知らないマスコミやら学者共が尚更煽り、物事は実にこじれやすくもなっているので…。まあ、夏は静かに過ごしたいものである。

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暑いけれど

引き続き、熱中症には要注意。クラクラしたら一休み。
今度の日曜は鍼灸相談会が高田馬場事務所であります。

 仲間たち。
 暑い暑い季節となった。今週も気温は下がらず30度越えの日が続くようである。他方で台風がまたもや北上中のようなので、進路によっては影響は多少はあるかも知れない。それにしても暑い最中の台風は涼しい風はあまり運んで来ず、迷惑千万であるが。
 熱中症の被害が全国的に今年もものすごいことになっている。日差しの中、歩いているだけでもクラクラしてしまうような暑さと湿度は、コンクリートジャングルの都会特有のものなのかも知れない。そんなところに住んでいるのであるから、最善の策をとっていかなかれば、俺らの命もたまったものではない。野宿の仲間の熱中症は、ちと頑張り過ぎた時にだいたい起こる。暑い最中に無理をして歩きまわったり、表の仕事で体力を消耗したりと、そんな時が一番危険でもある。ちょっとクラクラしたら一休みをする。汗をかいたら水分や塩分を補給する。出来るだけ風通しの良いところで身体を休める。クーラーの効いている図書館や、公共施設で昼間はちと休ませてもらうなんてのも、皆やっていることでもある。よほどのことをしない限り、今の時期は大目に見てくれるので、休息場所として活用していこう。
 高齢の仲間や通院中の病弱な仲間などはとりわけ要注意でもある。今の時期、無理をすれば必ずどこかに反動が出る。とにかく無理をしないことであるが、この際、福祉事務所のドアを叩いて、飯や寝場所の苦労のない野宿ではない生活への相談をしてみるのも緊急的に仕方がないのではないかとも思う。何も生活保護ばかりでなく、色々な施策があり、そのほとんどは飯も出るし、それなりの寝場所はある。こう云う暮らしから脱却していくには、きっかけと、あつ程度の覚悟が必要なのであるが、そろそろそう云う時期であることも考えていく必要があるだろう。もちろん、埼玉あたりから生活保護の手配師が新宿にも来ているが、そんなのに乗れば、ケタオチ施設に入れられてしまうので、新宿で寝ている仲間は新宿福祉事務所なり、「とまりぎ」なりに相談に行くと云う正規のルートを辿ることが必要である。ずるい考えをするのではなく、正直に話せば良いのであるから、何も難しいこともない。もちろん、これらの施策と云うのは、自分の都合の良いことばかりを聞いてもらえる場所ではなく、自分もそれなりの努力をしていかねばならないが。
 有効求人倍率がまたもや上昇し、自動車製造拠点なり、電気関連などの工場、建設業などでは求人が急増している。それに伴い、東京など大都市圏では、サービス業や福祉、医療分野でも深刻な人手不足になりつつある。他方で地域間格差が埋まっていないことから、近隣の地方都市から東京に人が集まって来る構造が好況だからこそ止まず、若い求職者の姿も目立つようになった。まあ、東京に来ても仕事の探し方やらが分からなければ、それはそれで大変なのであるが、住む場所がない人も含めて仕事探しの支援と云うのは、路上生活者対策で云えば自立支援センターを筆頭に、各所に公的な施策はこれまた色々ある。分からんことがあったら、俺らもそこら辺の事情は良く知っているので、声をかけてもらいたい。若きも老いも、出来れば路上生活をしなくても良い社会に俺らはしていきたいと考えているのだから。

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台風一過の盆

お盆の祭壇、高田馬場事務所に設置しました。
今年は一人ひとりの思いで故人を偲ぼう。

 仲間たち。
 暦の上では立秋であるが、各地で大雨をもたらした台風が列島を通過しても、再びの猛暑がまたもや繰り返されるようである。そもそもお盆の頃が盛夏のピークで致し方がないのであるが、我慢もそろそろ限界の域に達しそうでもあるので、早めに秋風が吹き込むことを期待したいものである。
 お盆と云えば、東京は旧暦が多いので、既に墓参りに行った人々も多いと思うのであるが、一部を除けば新暦でのこの時期の伝統行事でもある。まあ、祖先の霊が戻って来るとの言い伝えであるので、路上で亡くなった仲間も田舎に戻るのではないかと思うのであるが、中には田舎もないような仲間も多い。戻って来たくても戻れる場所がないようにと、おそらく自己満足の世界であろうが、路上で亡くなった仲間の追悼の意味も込めて、連絡会では毎年祭壇を作り、小さな迎え火を灯している。
 例年、公園に祭壇を作っていたが、今年からは高田馬場事務所内に祭壇を作り、弔うこととなった。本日から、17日まで、昼間の時間なら誰でも焼香可能なので、思いのある仲間は線香でもあげてもらいたい。何か、大きな行事的にやると強制的や利益誘導的、または政治的にもなったりもするので、そう云うものはもう止め、一人ひとりの心の問題として、これから考えていこうと思う。
 まあ、連絡会の日常活動はお盆休みなしで、そのままやり続けているので、特に暦を気にすることもないのであるが、暑いだけではない、一年の節目みたいなものもあったりもする。
 とは、云え、引き続き熱中症対策は継続してもらいたい。とにかくニュースを見れば、熱中症で倒れたニュースばかりで、いかに今年の夏が過酷であるかを証明もしている。東京では夕涼み出来る場所も少なく、そのまま熱帯夜なんてこともあるので、とにかく熱が体内に溜まりやすい。また、避難のため、クーラーの効いているところに長く居て、急に表に出ると、かなりの気温差ともなり、血圧系の病気の仲間などはダメージを受ける。まあ、非常に体調を維持しながらの生活がしにくいのが、この季節でもある。それでなくとも、汗を書いているだけで体力は失われてしまう。雑収入があったなら、お酒やタバコなどの嗜好品に換えるよりも、栄養価の高いものを食し、体力の消耗を抑えた方が良いだろう。自分の健康だけはタダで得られない。自分で努力したり、投資したりしながら保っていくものである。
 自力で何とかしようと思いながらも駄目な場合もある。そんな場合は今の生活全般を変えてしまうしかない。路上生活から脱する施策は、こと新宿においては多くある。そのためには、噂ばなしや、いい加減な支援者の言葉に騙されず、まずは公的な場所での相談である。新宿区には「とまりぎ」があるので、そこで、これからのことをじっくりと相談をし、療養なのか、仕事探しなのか、当面の課題を明らかにし、それに見合った施策にエントリーするのが、何がなくとも第一歩でもある。変な炊き出しまがいの生活保護手配師に騙されて、散々な目にあって来たのが新宿の仲間の一方での現実でもある。そうでない方法を、たとえ面倒でも踏み出すことが、これからの人生を考える上で大事なことだと思う。

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夏の終わりに

残暑なれどまだまだ続く今年の酷暑。
熱中症もそうであるが、 体力の消耗には気をつけ、消耗戦に打ち勝とう。

 仲間たち。
 台風も過ぎ、お盆も過ぎ、いつもより少ない新宿の人ごみも、また同じように戻りつつあるので、ちとは秋らしくなるかと思いきや、強烈な残暑である。今週もまたもや猛暑日の連続のようで、なかなかほっと出来ない。引き続き熱中症注意報でもある。
 こうも暑さが続くと、そろそろ身体の緊張が緩んでしまい、我慢の限界のピークを過ぎると、肝心な体力も落ちてしまう。これから暑さとの消耗戦ともなっていくので、熱中症もそうであるが、どちらかと云えば体力維持、体調管理の方を重点に置いた方が良いだろう。
 もちろん、今は小休止していても、季節の方は勝手に進んでしまう。これから秋、そして冬が俺たちの前に大きな壁を作り出す。それをどう乗り越えるかも、夏場にどれだけ体力と精神力を温存しているかにかかってもいる。
 次のステップにはなかなか踏み出せない仲間も多い。自分の居場所が見つからないと、あっち行ったり、こっち行ったり、制度も使っては逃げ出し、使っては逃げ出しの繰り返しになりかねない。まあ、色々な考えや、苦労があってのことだとは思うが、自分の居場所と云うものは、自分で見いだすものであることに変わりはなく、そして長期的に考えれば、自分の居場所は新宿の路上にはないだろう。野宿をしていない連中が、自分の自己満足のために、野宿を固定化させようとしているが、それはどう考えても悪い支援活動としか思えない。俺らは都市のアクセサリーでも何でもない。そのことの自負をもう一度呼び起こしていくのも、この時期であるかも知れない。
 今や新宿においては、テントは数える位しかなく、ほとんどの仲間が移動型の生活である。しかし、この生活形態は健康問題に直結する。長年やっていれば、身体はガタガタ、ボロボロになる。今はどこでも横になれるが、これからの季節はよほど体力がなければ、そうそう無事には過ごせない。あの時、ああしていたら良かったと、人生の後悔をもう一度する前に、次のステップなり、自分の居場所と云うものを考えていく頃でもあろう。
 仕事探しはハローワーク、住所のない人々は自立支援センター等、仕事が就けないほど疲弊している人は生活保護や緊泊施設(シェルター)、もしくは病院での治療等、その他自分でも整理できない問題は「とまりぎ」と、そんな仕組みが新宿では既にでき上がっている。幸いなことに仕事も出ているので、民間求人(雑誌求人等)も活発化している。「役所がなにもしてくれいない」「仕事がない」と云う言い訳は、よほど世間を知らない人でなければ通用しない時代になっている。それでも野宿生活を選ぶと云う仲間は、それはそれで、その思いだけは尊重するが、その思いが中途半端であるなら、そろそろ考えていきましょうと、俺らは諭す。
 路上と云う世界は、余所からみると楽しい場所のように見えるが、実際その世界に踏み込めば、決して楽しい場所ではないことを、俺らはしみじみ知っているからでもある。

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つらい残暑

大気の様子がおかしいので、気象情報には常に敏感に。
そろそろ8月も終わるので、健康管理はしっかり目に。

 仲間たち。
 関東地方は地獄のような猛暑、西日本は地獄のような豪雨と、気象の影響で列島に亀裂が走ったかのような1週間であった。未曾有の豪雨被害や、広島の土砂災害は言葉に言い表せない程の衝撃をもたらしている。懸命の捜索活動が今も続けられているが、祈るような思いで、その報道を見守るしか出来ない。犠牲になった方々のご冥福を祈ると共に、被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げたい。
 そんな非情な雨雲は関東地方にも、そろそろやってくるようでもある。今年の豪雨の特徴は長時間の局地的な豪雨とのことで、どこに雨雲が発生し、集中豪雨となるかは、直前にしか分からぬようである。つまり西日本の豪雨は他人事ではなく、その危険はどこでも秘めているので、ある程度の心構えと注意が必要である。天気予報を注意しながら日々の生活を送る習慣をつけることはもちろんのこと、雨となったら、雨が除ける場所がで時間を過ごし、自分の勝手な判断を優先させるのではなく、周りの様子をとにかく見ながら判断するのが一番でもある。都市と云うのはとかくパニック的になるが、そんなのに巻き込まれないよう、冷静な判断力をつけていくのも必要であろう。孤立していない限り、自分の身は自分達で守るのが基本である。
 あまり大げさには考えたくはないものの、俺らは自分の土地を持っている訳ではないので、都市の中で生かされているのも同然である。こう云う事態ともなれば、良いも悪いも都市の一員であることの自覚も持たねばならぬであろう。
 そんなこんなで、季節もあと1週間足らずで8月も終わり、熱帯夜の頻度も少なくなり、朝晩は涼しげな風が吹いてくるだろう。今年の夏も強烈な夏だっただけに体力の消耗は激しく、身体はボロボロにもなっている。季節の変わり目と云うのは何かと病魔が襲ってくるのであるが、特に夏の終わり頃は何かと要注意でもある。この時期、健康管理はしっかりとして行きたい。路上の仲間も皆、平等に年を取って来たので、大きな病気の一つや二つ、しているものである。どこも悪くないと云うのは、よほど頑強か、健康に無自覚な仲間で、血圧が高目であるとか、腰痛持ちであるとか、ちょっとした持病なら誰しも持っているものである。通院や薬も良いのであるが、それだけで調子が良くなる訳でもない。生活習慣病と云う言葉もあるよう、日々の生活に気をつけなければ、いくら通院していても、薬を飲んでも改善されるべき点は改善されない。そうなると、病院のせいにしたり、薬のせいにしたりして、同じ場所をクルクル回るだけとなる。そんな意味でも自分の病気や自分の生活習慣の自覚は必要であり、気がついたら改善していくのは、これは自分の判断と、努力である。
 長く生きると云うのは、そういうやっかいな事も含まれるのであるが、調子が悪ければ良くしようとするのは人の性なので、それもまたつきあって行かねばならない。まあ、なかなかそうは行かない仲間は、調子が悪くなったら福祉紹介の医者や、連絡会の医療班の仲間なり、専門的な知識を持った人とよく話しあうことをお勧めする。

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通り過ぎた夏

季節は晩夏から初秋へ。そろそろ冬支度も考えていこう。
また、デング熱問題には冷静な対応を。

 仲間たち。
 厳しい残暑から一転してすっきりとしない雨模様の一週間であった。そうこうしている内に8月も終わり、秋がぐんと近づいた感もある。週間予報でも、30度程度になる日もあるが、猛暑日はさすがに予報されていないので、過ごしやすい気温にはなるだろうが、曇りがちな日が多いので、多少は蒸し暑さは戻ってはくるかも知れない。他方で最低気温がぐぐんと下がってくるので、夜明けなどは長袖に一枚羽織る程度の気温になってくる。夏の終わりは、朝晩の涼しさと共にやって来るので、体感的にも夏をもう忘れた方が良い頃である。
 健康管理上、季節の変わり目の注意が必要なのであるが、その話よりも、代々木公園で感染したとされる70年ぶりとされる「デング熱」問題の方が、場所が近いだけに関心が高いだろう。それほどパニックになることはないと都も発表しているよう、デング熱そのものは、高熱など一時的な症状が続くものの、死には至らない感染病と云うこと、また、人から人へと感染することはなく、蚊を通して感染するとのことなので、蚊に刺されない、または当該地域に近づかないことで、大規模な感染は避けられるようである。そのために都は蚊の駆除などをやったようであるが、その後雨なども振ってしまったので、その効果はどの程度のものかは分からない。
 公園で生活をしていると蚊に刺されないことは、もはや不可能である。また、この時期は公園を一時利用する仲間も多い。感染していない蚊なら、どうってことはないのだが、蚊に刺されてから一週間以内に突然の高熱が発症し、倦怠感と発疹などが広がったら、これは間違いなく感染したことになるので、病院での検査と治療が必要である。海外渡航客がもたらすなんてことが言われているので、そう云う客の多い新宿も対岸の火事と言ってられない。  もちろん、今はそう大きな問題にはなっていないので、冷静に対応することが必要である。なるべくそう云う場所に近寄らない。もし、症状が出たら、すみやかに、医療機関に受診する。お金や保険証がない場合は、福祉事務所なり、保健所なりを通して検査をしてもらうことが、感染を拡大させないためにも必要である。事態が収まれば良いのであるが、人が多く行き交う東京での問題なので、日ごろの注意が必要となるだろう。
 総じて、衛生面的な注意となるのであるが、長雨でじめじめしてきているので、感染症以外も、小さな虫の問題とか、食中毒であるとか、何かと注意が必要となる。シャワーサービスなどを利用し、下着から衣類などもちょくちょく取り換える習慣をつけておいた方が良いかも知れない。また、寝床の段ボールや荷物、毛布、寝袋なども、晴れているときは天日干しをするなりの工夫が必要である。また、公園などでは管理者や福祉事務所の方が回ってくれてもいるので、思い切って次の生活へと考えている仲間は、本格的に寒くなる前にいろいろと相談を持ちかけた方が良いのかも知れない。今は何かとやってくれているので、他人を通さずとも役所に相談をしさえすれば、どうにかなる時代なのだから。

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まあ、冷静に

デング熱問題拡大中。
代々木公園や中央公園周辺で蚊に刺されて発熱などの症状が出た人は速やかに医療機関で受診しましょう。

 仲間たち。
 西日本は再びの豪雨、東京ではデング熱騒動と、異常気象がもたらすさまざまな問題が噴出する晩夏でもある。秋への移ろいの中、もうちょっと静かにしてもらいたいものであるが、そうも言ってられないようである。
 東京も、また秋雨前線にかかってくるようで、雨か曇り模様の日が続くようであるが、あまりからっとせず、蒸し暑さは相も変わらずである。衛生面には特に気をつけ無事に過ごしていけるよう努力していきたいものである。
 さて、代々木公園から発生したと思われるデング熱問題が新宿にまで拡大している。まあ、新宿から言えば代々木公園なんてのは目と鼻の先なので、こうなったとしても不思議ではない。支援者も含めこうなると、「大変だ、大変だ」とパニックを起こしたがる人は大勢いるが、とにかく冷静な対応をお願いしたい。
 デング熱ウイルスをもった蚊に刺されたとしても、必ずしも発症する訳ではなく、あまり解明はされていないようであるが、個人差はあるようである。屋外生活者に、この時期、蚊にさされるなと云ってもそれはかなり無理がある話なので、注意をしたとしても差されてしまう。しかし、潜伏期間の後、発症し、高熱になったとしても、すぐに医療機関に受診すれば、よほどのことがない限り1週間程度で治ってしまうようでもある。これまで感染が確認された70数名の方はすでに回復に向かっているとのことである。あえて言えば予防に神経質になるよりも、発症した時に速やかに救急車を呼ぶだとか、福祉事務所や「とまりぎ」に行って病院を紹介してもらうとかの、俺らがいつも口すっぱく行っている対応が出来るかどうかが問題であろう。発症しても、人人感染はないので、その人が再び蚊に刺されないように気をつけるだけなので、周りの仲間もそんなに心配することはない。突然高熱が出たり、頭痛が激しくなったり、皮膚に発疹が出来るようになったりしたら、これは明らかに疑いがあるので、冷静に医療機関にかけてもらいたい。
 中央公園では感染源の蚊の駆除のため多くの業者や役人やら、見物客のマスコミやらが殺到している。代々木と違いまだ一部閉鎖となっているだけであるが、今後拡大するとすれば事態が収束するまでの全面封鎖も考えられる。ちと不便にはなるが、これは公衆衛生からして仕方がないことである。もちろん、公園から避難したい仲間には、今、公園課や福祉の職員に声をかけてもらっている。心配性の仲間や、体調が宜しくない仲間などは、よくよく話を聞いて、納得したら移動するのも一つの手でもある。また、両公園周辺で人が集まる場所(炊き出し等)への参加は控えた方が良いだろう。人が集まるところには餌を求めた蚊が集まるのだから。しかも、そんな場所には便乗して福祉手配師のようなおかしな団体、個人が入り込むとは思うが、こう云う時は、民間はあまり信用しない方が良い。
 誰かがパニックを起こせば、そこにマスコミが蟻のように群がり、そこへ現場の知らない学者やらが加わり、事態はデング熱対策とは別の方向に行きかねないし、そうなれば、俺らの居場所はどんどんと狭まっていくだけである。
 まあ、あわてたとしても、何がどうなる訳でもないので、とにかく冷静な対応をお願いしたい。

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静かに秋を

高熱などデング熱症状が出たら、迷わず病院へ。
休日、夜間の場合は救急車。不安な仲間は専用ダイアル03-5320-4179で相談を。

  仲間たち。
 まだまだ蒸し暑い日も残っているが、秋雨前線の影響もあり、曇りがち、そして雨模様の日が多くなり、夏の残滓もひとつづつ消え去りつつある。半袖ではもはや厳しく、長袖、そして一枚羽織るような頃になっている。暑さ寒さのたとえのよう、お彼岸ももう目の前である。
 衣替えの季節であるが、長袖など高田馬場事務所には大量に衣類が入って来ているので、必要な仲間は取りに来てもらいたい。前と違い、今は時間をかけてゆっくりと選べるので、早めに自分にあったものを探して確保した方が、これからの季節を過ごしていく上で良いと思う。来れば分かるし、受付もないので、どうぞ、お気軽に来てもらいたい。
 さて、デング熱感染が未だ拡大中である。感染者数は百名を突破し、どこまで拡大するかも今の時点では分からないくらいである。相変わらず代々木公園内やその周辺でウイルスをもった蚊にさされた方が発症しているケースが主で、今月頭の駆除、閉鎖後に蚊を調べてみても、まだ陽性反応が出続けている。蚊に刺されないことにはかなり無理があるので、心配な仲間は、とにかく発生源の代々木公園やその周辺には行かないことが大事であろう。
 他方、新宿中央公園は感染報道があった5日以降、多くの仲間が福祉に相談し、早い仲間は既に移動を開始している。とにかく迅速な対応を新宿区は実施しているのと、受け皿は用意されているので、こちらも、まだ相談に行っていない仲間は、まずは福祉事務所に相談することを勧める。中央公園の蚊に刺されて発症した方は今のところ2名であるが、代々木と中央公園に共に行ってどちらかで刺された方が1名発表されている。代々木が収まらなければ、こちらも収まらないと思われる状況である。
 もちろん、デング熱は既に何度も書いてきたよう、一般的には高熱が1週間程度続き、その後は完治する病気で、死に至る重大な病気とは違うし、人から人への伝染もなく、蚊が媒介して感染する病気である。なので、高熱が出たとか、頭痛が激しくなってきたとかの症状になったとしても、本人や周辺の仲間は、あわてることはなく、病院に受診してもらえれば(本人が動けなければ救急車を呼ぶ)大事はないと言われている。もし心配な仲間は東京都が専用の相談電話を開設している(03 5320 4179 平日は午前9時から午後7時まで、連休中も午前9時から午後5時まで受付可能)ので、相談をしてみるのも不安を解消するためには必要かも知れない。
 こう言う事態になると、噂であるとか、適当な情報が意図的に流されるものであるが、とにかく公的な正確な情報をしっかりとつかむこともまた重要である。「俺は大丈夫」と過信をし、熱があっても病院に行かないなんてことがあったら、多くの人々に迷惑をかけてしまう。そんなことのないよう、自身の健康管理、衛生管理は各々しっかりとしてもらいたい。「追い出しだ」と、何の根拠もなくどこかの団体のよう騒いでパニックになるよりも、それぞれが、それぞれの立場で、静かに、落ち着いて対応する。これが寛容である。

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彼岸過ぎれば冬の足音

引き続きデング熱には格段のご注意を。
急な発熱で動けない場合は、我慢をせず救急車を呼んで病院へ。

 仲間たち。
 最低気温が20度を下回る日も多くなり、朝方などはめっきりと涼しくなっている。曇りがちの日が多く、秋晴れにはなかなかならないが、今年は久しぶりに秋が実感できる年となりそうである。
 初秋と云えば台風であるが、今週後半には関東地方にも影響がありそうな台風が、今、南の海上にいるようで、今後の進路には気をつけておいた方が良さそうである。秋雨前線もその影響で活発化してくる。大雨や強風はなにかと日々の生活に影響してくるので、要チェックでもある。  台風と彼岸とで、更に涼しくなるであろうが、秋ともなればそろそろ冬支度も必要となる。衣替え用の衣服は連絡会の事務所に置いてあるので、長袖や上に羽織るものは確保しておいた方が良いだろう。事務所ではシャワーサービスもやっているので、ついでに下着も含めて着替えてしまえば、衛生面でも、防寒面でも不安は少しでも取り除ける。また、居場所も、これからの季節はいろいろと苦労が予想されるので、自分のスタイルに合わせた場所を確保しておいた方が良いだろう。秋の夜長はじっくりとこれからの事を考える頃でもある。仕事にせよ、病気にせよ、高齢にせよ、それぞれの課題にあった解決策は新宿区は持っているので、まずは「とまりぎ」に相談に行くなり、今の内に行政への相談をつながって行くことも必要であろう。備えあれば憂いなしなので、段取りなり、準備なりを、この季節の変わり目でやっていきたいものである。
 そんな、静かな秋を迎えたいものであるが、俺ら屋外生活や屋外活動が多い人々の健康を脅かすデング熱騒動が未だ収束せず、逆に拡大中でもある。週末の発表では、上野公園での感染、新宿御苑内でのウイルスを持った蚊の存在が確認されている。医療機関で確認されているだけで感染者は141名(内、中央公園で感染したと考えられる人は9名)となり、引き続き、公園での駆除作業が頻繁に行われ、公園利用者などへの注意が呼びかけられているところである。幸いなことに重篤化した方はおらず、皆、快方に向かっており、また蚊の活動も今月あたりがピークで、冬に近づくに従って収束していくとは考えられているが、こういう問題はあまり楽観をせず、公園等周辺にはあまり意味なく近づかない、出来るだけ蚊に刺されないようにする、また、発熱、頭痛などの症状が出たときは、すぐに福祉を通して医者にかかる、もしくは救急車で病院に行くなどの対応をとった方が良い。とにかく、俺らは身体が資本であるからして、健康問題には人一倍気をつかっていかねば生き抜けないのだから。
 デング熱に限らず、これから感染症などのリスクは高まっている。俺らの世界で一番問題とされていたのが結核菌で、これもまた風邪と同じ初期症状なので検診や医者にいかないと発見が遅れる場合が多い。丁度、来月の6日(月)花園神社裏の新宿福祉の前で保健所による今年2回目の結核検診会があるが、今年まだ検診をしていない仲間は、受けておいた方が良いだろう。これもまた冬場を迎えるにあたっての準備である。
 まあ、色々な問題を逆に活用し、なにかと、自身の生活と、健康管理を意識する秋にしていこう。 

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身を守る秋

10月6日(月)午前中、新宿保健所による無料結核検診会と連絡会医療班による健康相談会が同時に実施されます。
お気軽にどうぞ。

  仲間たち。
 心配していた台風も熱帯低気圧に変わりさほどの被害はなかったが、ほっとするのもつかの間で、次の台風がまた発生しているとのことである。こちらは関東接近も考えられる台風なので、今週前半は天気予報には日々注目しておいた方が良いだろう。まあ、台風が通過する度に秋が深まるものなので、気温もまたぐっと涼しくなるであろう。気がつけば9月もそろそろ終わりで、今年もあと3ヶ月程度である。秋から冬をそろそろ強く意識しなければならない頃でもある。
 涼しくなると蚊の発生も少なくなるので、デング熱騒動も収まってくると思われるが、最新の発表では隅田公園など、代々木公園以外での感染が報告され、9月の半ばに蚊に刺されたとの報告もあるようである。報告されているのが147名となっているが、表面化されていない部分もどうやらありそうな感もある。なので、もうしばらくは注意は必要になるだろう。なるべく蚊に刺されないようにする。また、当該公園には近寄らない、長く滞在しないなどが最大の予防となる。これは純粋に健康問題であるので、問題が沈静化するまでは自覚した行動が求められている。
 地球温暖化のせいなのかどうかは良く分からないものの、今までとは違った現象と云うものがここのところ増えている。そして、人の多い都会はその影響をもろに受けてしまう。そんな中で、自分の身をどうやって守るのかは、まずは自分の問題である。弱者気取りをしていても自分の身なんてものは守れない。まずは自分で意識しなければ前には進めないものである。特に衛生面での悪化は明確に自分の寿命を確実に縮めてしまうし、他の人々にも影響が強い。路上に居ても、また路上から脱却したとしても、とりわけその面は注意してもらいたいと思うのであるが。
 10月6日(月)は新宿保健所による今年2回目となる無料結核検診会が、花園神社裏の福祉事務所前の敷地で午前中実施される。前回7月の受診は50名程度だったので、今年一度も結核検診を受けていない仲間は多いと思う。これも、自身の健康管理のために活用してもらいたい。結核検診だけでなく、血圧測定等の健康相談も同時に連絡会医療班が実施してくれるので、健康にちょっと不安だとか、専門的に聞いてみたいと云う仲間も気軽に来てもらいたい。
 連絡会の火、木のシャワーサービスや衣類提供も高田馬場の事務所で休みなく実施している。なかなか風呂に入れない仲間も、多く利用してもらっている。そこで色々相談を受けて路上から脱却した仲間も多い。高田馬場では宿泊サービスなどもあるので、うまくつながっていけば現状を変えるきっかけになるかも知れない。こちらも気軽に利用してもらいたい。
 仕事をしたいと云う仲間は都区で実施している自立支援センターもこれからの季節はいるも満員御礼になる施設である。身体をまずは休め、技能講習などの職業訓練を受け、就職活動を個別に支援してもらえるシステムとなっているので、雑仕事でなく、しっかりと長期に仕事をしたいと云う仲間には丁度よい仕組みでもある。こちらは役所への予約制となっているので、まずは、福祉事務所なり「とまりぎ」なりで情報を集め、申し込み予約を早めにしてもらいたい。
 まあ、秋はなにごとも計画的に。

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秋は実り

今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。 残暑が戻ったり台風が来たりの気候なので、健康管理は徹底しよう。

  仲間たち。
 またもや台風が接近しており、今度は列島縦断コースになりそうなので、関東地方でも月曜日あたりは大荒れの天気になりそうでもある。台風シーズンでもあるので、珍しくもないのであるが、デング熱騒動やら、御嶽山噴火など、なんとも言えない異常事態が続いている中での台風なので、色々と警戒が必要であろう。気温もここのところ寒暖の差が激しく、体調面でも不調をきたしそうな気候である。万全の備えをしておかないと、これからの季節はもっと環境がひどくなることが予想されるので、色々と自覚しながら日々を過ごしていきたい。
 台風の最中での結核検診会となるので、ちとどうなるかは分からないが、6日の月曜日の午前中に新宿保健所による結核検診会がとりあえず実施予定である。天候が荒れ始めたら無理をすることはないとは思うが、健康に不安な仲間は利用してもらいたい。急な台風で連絡網があるわけでもないので、中止か延期か場所の移動かなどは、現場に行かねば分からない。まあ、行ってみて中止なら、「とまりぎ」やら、福祉事務所など屋内で相談をしても構わないと思う。
 周知の通り、8月から9月にかけて、中央公園を中心に多くの仲間が福祉の相談を受け、路上生活から次なるステップに移行している。新天地に移った仲間も、それぞれ自分の本来の生活を取り戻すため、必死にがんばっている。生活を変えていくと云うことは、なかなか大変なことではあるが、いつかは変えなければならないのなら、役所の支援が手厚い内にと考える仲間が多かったのであろう。その面で意地を張っても良いのであるが、結果は身体がボロボロになっていく過程を俺らは嫌という程見ているので、判断の時期と云うのはとても大事である。意地であるとか、思い込みであるとかはあっさり捨てて良いのである。捨ててはいけないのは己自身がそうやってでも生きて来た自信と、人としてのプライドだけである。それさえ残しておけば、どうにかなるし、これまでも路上の先人達はそうやって路上から旅立っていった。本格的な冬が来る前に、色々と考えた方が良いのであろう。
 これから工事なども多くなる。街はどんどんと変わる。それに伴い、新宿では役所の支援も、しっかりとした窓口もあり、またそこで多岐多様な支援が行われている。また、窓口になかなか来れない仲間のため、現場に役所の人が来る回数も多くなっている。それだけこの対策には力を入れているところでもある。路上生活が長く、もうやってられないよと云う仲間は、まずは役所と相談をしながら、自分が納得する場所に移るには良い環境にあると言えるだろう。もちろん、自分の城を確保するには、外堀は色々な支援が埋めてくれるが、最後は自分自身が進撃しなければ城を奪えない。そう云う覚悟がありさえすれば、今なら人生大丈夫である。
 そうしておけば、支援の力を借りたとしても何も恥じることはない。また、路上の仲間は少なくなっても、同じように社会の底辺で生きる仲間はそんなには減るものではない。どこへ行っても新しい仲間とも出会えることであろう。
 今度の日曜日は鍼灸の相談会が高田馬場事務所であるので、働きすぎたり、歩き過ぎたりして腰が痛いなんて云う仲間は是非利用してもらいたい。
 まあ、こんな時代の実りの秋は自分の力で。

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野分過ぎれば

台風時はとにかく耐えて、それが過ぎた時にでも、
「とまりぎ」なり福祉事務所でいろいろと「相談」を。

 仲間たち。
 デング熱騒動がようやく静まりつつあると思ったら、今度は台風の連続接近と、なかなか落ち着かない秋でもある。
 まあ、台風接近と云えども、ひたすら耐えるしかない。無理をしてずぶ濡れになると、もう衣類が乾く時間も長くなっているので、風邪とかを引きやすくもなる。とにかく雨に打たれないよう我慢である。幸いにして新宿の街は地下街が張り巡らされているので、そこが無事でありさえすれば大丈夫である。また、新宿駅から離れた場所では高速の高架下などで雨宿りする仲間も多いと思うが、こちらは風が吹き抜けてしまうので、寒さ対策なども同時にする必要があるだろう。
 今度の台風は過ぎた後も、そんなに暖かくはならないようなので、冷たい風を運んでくる典型的な秋台風のようである。寒暖の差よりも、ぐぐっと気温が下がったりもするので、もうそんなことも心配しなければならない。気がつけば、10月も半ばに差しかかっている。紅葉シーズンが過ぎれば、霜だ、雪だの季節はもう目の前である。今月、来月あたりはそんなことへの備えを意識的にしていかねばならないだろう。
 今年はオリンピック関連工事や、デング熱問題などで、仲間の居住地図も大きく変わってきた。そもそもずっとその場所に居られる筈はないのだから、それは致し方ないのであるが、環境が変われば生活もまた変わる。他方で変わっていないのが、新宿福祉を中心に行っている仲間の自立のためのさまざまな施策である。今年も多くの仲間が「もう野宿は限界」と、様々な施策を活用しながら次のステップへと進んでいった。そして、そのための受け皿も新宿区では多く確保されている。まあ、つまり、こう云う状況をチャンスととらえるか、それともいつまでも同じと勘違いしているかで、仲間一人ひとりのこれからが大きく左右されてしまうような時代になっている。賢明な仲間ならうすうす知っていると思うが、この世界、誰かに頼んだとしても、誰かが守ってくれるものではない。何だかんだと、自分の判断なり、自分の行動なりが、自分の生活に大きく左右してしまうことを。
 もちろん、今は自分では良く分からない時は、とにかく役所に行き「相談」をすることである。「相談」をすれば、どこまで自分で努力すれば、どこまで今の制度は支援をしてくれるのかが分かる。そう云うことも理解していかないと、多くの仲間が民主党政権時の生活保護ブームに何も考えずそれに乗ったが故に、結果、失敗したよう、同じ繰り返しにしかならない。金をばらまくような施策はそんなに長くは続かないし、皆が思っているようなばら色の施策がこの世にある筈もない。一人ひとりが努力しないことには何も切り開けないものである。
 まあ、それはともかく、自分にとって何が必要か、どのような施策ならば自分には可能かをしっかりと見極めていこう。そして、そのためにも役所との「相談」は必要である。
 仕事、病気、高齢など人にとっていろいろな課題がある。そして、それぞれに対応した施策は実に多くあるものである。諦めるのは簡単であるが、諦めたら何も生み出せない。じっくりと考え、これからの冬をどう過ごすのかを共に模索していこう。俺たちは少なくとも、その一助ぐらいにはなれる筈なので。

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そろそろ冬支度

冬もの衣類などの提供は、火曜、木曜のシャワーサービス時に 高田馬場事務所で提供しています。
お気軽にどうぞ。

 仲間たち。
 台風が運んで来たのは秋風のようであった。早くも降雪が各地で報告され、紅葉のシーズンから本格的な冬が目の前に現れようとしている。
 こうやって季節は進み、いつの間にやら新しい年へと循環していく。変わらないようで変わり、変わりそうで変わらないのが日常であり、その渦の中で翻弄されるか、そうでないかで、人の人生も目まぐるしく変わる。
 冬物を中心とした衣類は高田馬場の事務所の方に続々と集まっている。シャワーサービス時に提供をしているので、もう朝晩は上着なしでは過ごせないので、早めに確保をしておいた方が良いだろう。また、毛布も少なからずストックされている。こちらはいつ来てもあるとは限らないが、同じく、シャワーサービス時(毎週火曜、木曜、午前10時から午後3時)に提供可能なので、一声かけてもらいたい。
 生活物資の確保はこれからの季節はとても大事である。尤もそんなには確保出来ないので、自分の生活に合わせ、必要最低限のものを入れ替えをするなど工夫もまた必要である。もらえるものも、当然ながら青天井ではないので、チャンスを生かし、そして、大事に使わないと、欲しい時にいつでもあるものでもない。よくよく勘違いされるのであるが、俺らは野宿を推奨しているのではなく、出来るだけその状態からの脱却をとことん支援すると同時に、そうは言っても人それぞれなので、当面野宿を余儀なくされている仲間に冬を越せるだけの必要最低限の物資を提供している団体である。俺らも長い経験の中で、仲間と同じく冬の野宿の辛さは肌身に沁みている。そんな中、飯だけ配って当面我慢しなさいなんて無責任なことはしたくはない。独自で出来ることは自前でやり、シェルターにせよ、宿泊場所にせよ、地域や行政と協力しながら出来るだけ確保し、また、新宿福祉や「とまりぎ」とも協力しながら、野宿ではない次のステップへのつなぎ役も長年担って来た。もちろん社会はそれなりに冷たいが、それでも、すぐにはどうにかならない時も、瞬間湯沸かし器にはならず、じっと耐え、次の方策を様々考え、そこへ着実に歩みを踏み込んでもいる。拳を上げることは簡単であるが、一端上げたならいつかは下げなければならないことも俺らは知っている。格好は悪いかも知れないが、日常の中で生きている仲間を支援するには日々の活動の積み重ねだけが頼りである。
 なので、今年の越年越冬はとても地味なものになるだろう。しかし、俺らはもう冬を見据えている。なので、いつもと違うからと言ってそう不安になることもない。そして、冬までの間に成すことはとにかく出来る限り、自分の力でやっていこう。健康に不安がある仲間、高齢で冬を越すのが難しそうな仲間、冬の間だけでも仕事を探し、どこかへ潜り込もうとしている仲間などは、福祉の窓口や「とまりぎ」で早めに相談をしておいた方が良い。緊急の場合はすぐに決ることもあるが、色々と複雑な事情を抱えていればいる程、手続きと云うのは時間がかかるものである。それを見越して行動に移しておいた方が良いだろう。当面の寝場所の問題などもそうである。出来るだけ信頼できる仲間を作り、暖が取れる場所を探しておかないと、寒さに震え上がる日々がこれから待ち受ける。
 何がなくとも今の時期は冬支度である。そのことをしっかりと意識していかないと、本当に困った時に誰も助けてくれないことになりかねないのだから。

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秋晴れのうちに

気温差が激しいので、風邪など引かないよう、
健康管理 をしっかりと。冬の支度も万全に。

 仲間たち。
 この秋最低気温を記録したと思えば、小春日和のポカポカ陽気になったりと、気温差の大きい秋となったが、流石にこんな気候はそろそろ終わりで、後は秋がぐんと深まり、冬の足音が聞こえ始める頃であろう。暖かくなったり、寒くなったり、雨が降ったり、風が吹いたりと、まるで風邪を引いてくれと言わんばかりの気候なので、街中にもマスク姿の人が目立つようになっている。寒さが深まればインフルエンザの声なども聞こえて来るかも知れない。風邪に限らず身体の異変が起こりやすい季節でもあるので、いつも言っていることでもあるが、健康管理には十分に気をつけていこう。
 健康管理もそうであるが、日常生活全般をこれから冬型に持っていかねばならない。いままでのようにどこでも良いと言う訳にはいかず、出来る限りの防寒体制をとらないと、これまた大変である。他方で冬の寝場所と云うのは年々狭まって来ており、それに加えオリンピック関連と思われる工事なども始まりつつあるので、こちらも今まで通りにはならないのかも知れない。もちろん、今の現状がある日突然大きく変わる訳ではなく、じょじょに変化していくのであろうが、そう云う事も含めてこれからの冬を迎え入れておかないと、とんでもないことになりかねない。なので、間違っても自分で自分の首を絞めるような行為は自粛すべきであろう。とにかく静かに冬を迎え入れ、静かにやり過ごす。これが一番である。
 病気がちの仲間や、高齢の仲間は、野宿のままで良いと云わずに、せめてこの時期だけでも、身体を守るためにも施設なり、病院なりに避難するのも一つのやり方である。まだ季節の脅威は限定的であるが、これから真冬ともなれば、命を奪われかねない。俺らは多くの仲間を路上で見送って来たが、人生の終末が路上と云うのは、いかにも切なすぎる。そうならないためにも万全を期して頂きたい。既に知ってはいると思うが、色々な制度を使ったとしても、自分の思い通りになるなんてことはまずない。とりあえずの避難場所として考えるべきであり、そう云う意味の避難場所なら、この数年の中で幾らでも整備されて来ている。何かのきっかけがなければ人はなかなか動かないものであるが、これから寒くなると云うのも一つのきっかけである。決して恥ずかしいことではないので、思い切って、まずは「とまりぎ」にでも相談に行ってみよう。
 仕事を探していると云う仲間は、今がチャンスである。労働市場、とりわけ現場仕事の方は、間違いなく売り手市場に向かっている。景気の陰りが早くも現れつつあるが、底をつく前に良い仕事についてしまえば、こっちのモノである。安定していようが、安定していまいが、いろいろな仕事を経ながら、俺はこれだけは出来ると云う仕事を、今のチャンスを利用しながら見つけてもらいたい。もちろん、自立支援センターや、自立支援ホームなど区の制度を利用するのも一つの手段である。
 早いもので今年もあと2ヶ月足らずとなってしまった。アリとキリギリスの寓話ではないが、どうやって生き残っていくのかを真剣に考えていかないと後で困るのは自分と云うこととなる。前を向きながら進んでいきたい。

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深まれ秋

今度の日曜日は高田馬場事務所で鍼灸相談会があります。 毛布が欲しい仲間はシャワーサービス時に一声かけて下さい。

 仲間たち。
 紅葉も各地で始まり、東京の街路も落ち葉が舞い始めた頃である。
 木枯らし1号が吹いても、今年は秋が長く、晩秋らしいちょっと寂しげな晴れ間もまだまだあるようだ。朝晩は寒さが厳しくなったが、昼はゆっくりと身体を癒せられる。冬までのちょっとした恩恵でもあるので、季節を楽しみたい。
 夏の終わりに騒動ともなったデング熱問題は代々木公園の封鎖解除で、実質上の収束宣言が出た格好になっている。まあ、大変な騒ぎであったが、大事に至る仲間がいなかっただけでも幸いである。まあ、この種の伝染系の病気は、生活環境などに影響され易い。衛生面の管理もとても大事である。日常的にあまり意識することは少ないのかも知れないが、今後色々な病気を防ぐには、その点も意識していく必要があるだろう。
 冬の足跡もハッキリと聞こえるようになって来た。例年12月に集中配布している毛布も、今年は既に個別提供を始めている。防寒用に必要な仲間は、連絡会の火曜、木曜のシャワーサービス時に声をかけてもらいたい。夏場から先行して全国の支援者に呼びかけて頂いたものが、それなりにストックされているので、寒さに震えて夜を過ごすより、少しでも暖かい格好で横になるようにしたい。
 冬物の衣類も現在配布中である。これも、シャワーサービス時に置いてあるのでそれぞれ必要なものを選べるようになっている。今の連絡会はご飯にしても衣類にしても、何かをばらまくようなやり方はしていないので、必要なものを必要なだけもらって、大事に使ってもらいたい。
 基礎情報であるが、先日、3年4ヶ月ぶりに有効求人倍率が低下すると云う発表が総務省からあった。もっとも下がったと言っても0.01ポイントの低下で、失業率も0.1ポイントだけ悪化しているだけである。これまでの上げ潮期から調整期に入ったレベルなので、そんなに大騒ぎすることもないし、東京では全国一の水準(有効求人倍率で1.61倍)を保っているので、いまの内に仕事に就けばまだまだ大丈夫なレベルである。
 自分の力ではどうもと云う仲間は、自立支援センターや自立支援ホームに入所すれば生活も含めパッケージで支援をしてくれる。今や東京においては迷う程の色々な仕事があるので、自分で選んで自分でチャレンジできる環境はまだある。自分の経験や技量などを考えてしっかりとした仕事探しが出来るだろう。
 そんな仲間はまずは福祉事務所へ行って申し込みだけでもしていこう。
 若い仲間なら病気などで福祉を取っても、それが落ち着けば仕事探しが待っている。高齢の仲間でさえ、福祉を取っても掃除のアルバイトなどで働きに行っている。もちろん体調やら気分や意欲は人それぞれなのであるが、仕事は社会参加の第一歩であるので、諦めないようにしよう。
 これからは北風が吹きはじめ、インフルエンザなどが流行り出す頃でもある。出来るだけ暖かいところと言われても困ってしまうが、うがい、手洗いなどはどこに居ても可能である。気をつけるに越したことがない。もちろん、この冬、ちょっと持ちそうにないなと思っている仲間は、思い切って、福祉事務所なり「とまりぎ」なりで相談をしていこう。

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季節は立冬に

高齢の仲間、病気がちの仲間など、新宿の冬場に慣れない仲間は、寒くなる前に早めに福祉事務所か「とまりぎ」に相談を。

  仲間たち。
 一雨ごとに秋が深まり、深まり過ぎれば冬が顔を出す。暦の上では、もう立冬。毛布が恋しくなる季節でもある。
 毎日雨に濡れると、いやになってしまうが、あんまり鬱々せず、これからの季節をしっかりと迎え入れよう。どうにでもなると思っていた既に季節はなく、どうにかしなければならない季節が目の前にいるのだから。
 当座の厚着や、毛布、ホカロンは高田馬場の事務所にストックされている。毎週、火曜、木曜のシャワーサービス時に提供しているので、とりあえずの防寒用に活用してもらいたい。とは云え、いくら寝袋や毛布があったとしても、冬の夜の路上はとても冷たい。いくら転々としたとしても、暖かい路上と云うのは残念ながらどこにもない。いくら苦痛を訴えたとしても、それに耐えるか、それともそこから出るのか、二つしか選択肢がないのが現実でもある。まあ、寒くなるとボランティアも増えるのかも知れないが、それにしてもせいぜい冷たい飯が食えるだけで、状況はあまり変わりようがない。
 当座の生活が出来るとしても、その生活に慣れてしまうのには、ちと厳しい季節がこれからの季節でもある。
 ある程度、仕事をしていて、あまりに寒いとサウナなどに避難するなどの生活が出来る仲間はまだ良い。現金収入がなければ暖かい飲み物など、何一つ買えない。そう云う仲間にとっては、これから路上は地獄へと変わっていく。
 まだ、幸いにも暖かい日もたまにはあるので、色々な準備は出来るだろう。今の時期は当面の生活面もそうであるが、これからの生活をどう建て直すかの準備がとりわけ大事である。この冬場に不安を抱えている仲間は尚更である。
 まだ、福祉事務所や「とまりぎ」に相談をしていない仲間は、寒さが厳しくなる前に早めに相談だけでも行ってみよう。なかなか思いが伝わらないこともあるかと思うが、そんな時は、毎週月曜日の午前中は俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、声をかけてもらいたい。
 もちろん、役所にも出来ることと、出来ないことがある。希望に沿えない時もあるかも知れない。しかし、だからと言って役所は駄目だと切り捨てるのは、自分で自分の首を絞めているのと同じである。世の中、ある程度の妥協でまわっているのであるから、まあ、こんなものかと思うことも、たまには必要である。なので、相談では、あまり構えることもない。正直に自分の状況と希望を伝え、これからのことを一緒に考えていってもらうのも必要であるし、複雑な問題を抱えている仲間なら、一回で済むことも少ないだろう。相談はタダなのだから、何度でも行くことが大事でもある。
 福祉にせよ、自立支援センターにせよ、その他の施策にせよ、路上から脱却できる資源は役所には多くあり、また、経験豊かな相談員も大勢居る。じっくりと話していけばどうにかなるものだし、事実、そうやって路上の先輩達は、ここから脱却したり、避難したりしている。よほどの「思い込み」がない限り、そんなに心配はすることはない。
 まあ、そんなこんなを考えなければならない北風が、俺たちの背中をきっと押してくれることであろう。

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なんとなく越冬

毛布は高田馬場事務所のシャワーサービス時に提供しています。 体調の悪い仲間は寒さが厳しくなる前に相談を。

 仲間たち。
 まだ若い冬将軍が顔をのぞかせると、東京地方も最低気温は10度を切り、北の国では雪かきの季節と相成った。空気が乾燥するとマスク姿の人々が多くなり、ちょっとした不始末の火災事故などのニュースも増えて来る。浮かれ気分の人々は早くもクリスマスツリーに目を輝かせ、今年駄目だった人々は北風に飛ばされそうに街を歩く。
 いよいよ、冬である。冬ともなれば、色々な支度が必要となるが、しっかりとした準備をしなければ、これから数ヶ月に亘る季節とはたたかえない。
 いかに良い場所を見つけ、どれだけ睡眠をとれるかが実は重要なのであるが、そうそうそう云う場所は限られてしまうので、慢性的な睡眠不足になり、そうなると体力も落ち、病魔が近づいて来る。
 今年の毛布は既に高田馬場事務所で提供を始めている。寒さを凌ぐにはこれを被るのが最適なのであるが、なかなか持ち運びが出来ないと云う問題もある。隠しておいても取られてしまったりと、管理もまた大変である。まあ、それでも、そこそこの量は確保しているので、なくしたらもう一度取りに来てもらっても良い。毎週、火曜と木曜のシャワーサービス時に一声かけてもらえたら提供できるようにしているので、声をかけてもらいたい。
 冬もの衣類も、同じく高田馬場事務所で提供している。衣類はサイズなどの問題もあり、なかなか良いものが見つからないかも知れないが、冬場は見てくれよりも、機能性重視で、とにかく厚着が大事である。「とまりぎ」でも提供をしているので、あちこち回って冬の格好を身につけよう。
 また、下着類などもこまめに取り換えておかないと、衛生面でも心配である。厚着をすれば蒸れてしまうのは仕方がないが、そこに暖かいところが好きな虫などが寄生するなんてのも、冬の光景でもある。とにかく、身のまわりは清潔に保ち、大きな鞄なども、天気の良い日は中身を全部出して天日干しするのも生活の知恵である。
 何だかんだ言われたとしても、生きていくには仕方がないことは徹底してやって欲しい。誰かに何かを言われてしょんぼりしているようでは、冬は乗り切れない。覚悟と居直りが必要である。
 もちろん、体調が優れない時、そしてもう野宿はきついやと思ったら、福祉事務所なり「とまりぎ」なりへ相談に行って、病気の仲間は病院などへのアクセスをしっかりと確保していこう。宿泊系もこれからの季節は増えていくが、一言で宿泊と云っても、短期、長期、就労支援付などいろいろな形態があるから、これも相談した上で自分で決めていくようにしよう。役所系は、毎週月曜日の午前中に俺たちの仲間が福祉事務所に詰めているので、手続き等分からないことがあったら一言かけてもらいたい。
 まあ、毎回うるさいことを言うようであるが、俺たちは仲間の状況を何かと心配をしている。自分で難局を乗り越えられれば良いのであるが、誰からの手を借りたいと云う仲間は、色々と共に考え、この冬を越していこう。

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冬のみに生きる

毛布、冬物衣類は高田馬場事務所で配布しています。 火曜、木曜の昼10時から午後3時までに来て下さい。

 仲間たち。
 年の瀬が日一日と近くなれば、世の中は何かとせわしなくなる。まあ、俺らにとっては、単なる日常の積み重ねでしかないのであるが、それでも街の雰囲気と云うのは、人々に伝播したりもする。
 空気は乾燥をしているものの、一度落ち込んだ気温も、また平年並になり、多少なりとも穏やかな初冬の気候に今週はなりそうである。急に冷え込んで来たこともあり、マスク姿の人々も増えて来た。単なる風邪ならまだしも、インフルエンザともなれば結構身体にはきつくもなる。手洗い、うがいで、日々予防をしておかないと、街中に住んでいれば、すぐに感染してしまうので気をつけていこう。
 単なる風邪でも熱などが出てしまったら、これは大変である。暖かい場所で休める場所がない仲間は、なかなか治らずに悪化してしまう。ちょっとでも休める場所をとなれば、福祉事務所なり「とまりぎ」なりに相談をして緊急宿泊場所を確保してもらうしかない。新宿区には、福祉にかからぬとも宿泊ができるそう云う仕組みもあるので、ちょっとした体調管理や、病気治療のために活用をしていこう。今年の冬の厳冬期宿泊なども例年通りに実施される予定なので、冬場にはなにかと厚い施策を上手に、それぞれの生活の中に取り入れてもらいたい。
 中央公園でのデング熱騒動以降、公園内やその周辺の仲間は路上ではない生活を積極的に選んでいる。それはそれで、それらの仲間の選択なので、俺らはそれを尊重する。そうやって自主的に場所を明け渡していけば排除問題などで大騒ぎすることもなくなるし、双方にとってみれば、決して悪い方向には進まない。中にはこじれてしまっているところもあるようだが、あまりヒートアップせずに冷静に考えていけば、自ずから方向と云うのは決っている。仲間の立場からすれば、どこをチャンスとするかである。居場所にせよ、雑業にせよ、それが永遠と云うのは、俺らの場合はあり得ない。あくまで、当面の生活でしかないし、また、当面の生業でしかない。それに固執したとしても、今以上の生活や生業は決して望めない。こじれて、こじれて、考え方が現状維持の保守的になる前に、いろいろなきっかけを利用して、路上から、そして、これからの季節から脱却するのも、前向きな考え方であると思う。
 まあ、人それぞれなので、去るも残るも一筋縄ではいかないが、冬の北風は何かと主体を問うてくれるのだろう。
 国会は先日解散をし、これから選挙で街頭も騒がしくなる。それに伴いにわか政治屋さん達が、何かに躍らされ暗躍するのも選挙戦である。他人を蹴落としあうのが選挙なので、ある意味、民主主義とは競争社会の縮図とも言えるだろう。何の利害関係もない俺らは、そう云うどろどろとした世界とは一線を画したいものであるが、むしゃくしゃして選挙妨害などすると捕まってしまうので、その点だけは注意をしたいものである。
 何が世の中で起ころうとも冬は冬でしかない。毛布、衣類などは事務所に置いてあるので、防寒用のものはとにかく早め早めに確保しておいてもらいたい。

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まっすぐに冬

既に毛布配布は始まっていますので、必要な仲間は高田馬場事務所に取りに来て下さい。
冬物衣類もあります。

 仲間たち。
 真冬並の寒さと雨模様になったり、ポカポカ陽気になったりと、冬将軍様はどこか躊躇しているようであるが、それでももう12月にも入れば覚悟を決めて真冬へと一直線に走り出すであろう。
 こんな気候なのでインフルエンザが例年より早めに流行り始めているようでもある。空気が乾燥してくると流行に拍車がかかることも予想されるので、とにもかくにも気をつけていきたい。何を気をつけるかと言えば、手洗いとうがいぐらいしかないのであるが、風邪の症状で急に熱が出たとかともなると、しばらく安静にした方が良いので、福祉経由で医者に行き、泊まるところを紹介してもらわないと、悪化の一途は身体が動かなくもなるので、出来るだけ早めの対応を心がけていこう。また、咳などが出て来たらマスク着用は基本中の基本でもある。人ごみの中で菌をばらまかないようにするのも公衆エチケットの一つである。
 今年の冬はいつもの冬とはどこか違うと感じている仲間も多いことだろう。ここ数年は景気がドン底状態で冬場を迎えて来たのであるが、昨年あたりから政府の景気浮揚策の効果もあり、建築なり、警備なりの現場仕事は相対的に多くなり、仕事の意欲が残っている仲間は大変助かっている。また、新宿区は区内公園など、地域生活移行支援事業後も残っていたテントの仲間、駅等で長期に亘り野宿をしている仲間などを対象に、ピンポイント的に対策を集中することにより、公園等で暮す仲間の数も目に見える形でかなり減って来た。皆、福祉なり、自立なりに納得した上で移行し、別の生活で頑張っていける環境を作って来た。俺らもこの春から中央公園から卒業し、ただ人を集めて飯をばらまくのではなく、路上の仲間のところへ直接行き、現状の仲間の数に即し、より個別の対応ができるような活動形態に移行してきた。
 なので、かつてのような公園拠点型の越年は、こと新宿においては、しばらく必要はないだろうと考えている。意識的に新宿の冬を変えるべき時期に来ているとの判断である。
 冬は寒さとのたたかいである。この原点に戻り、この冬は新宿区や「とまりぎ」と協力しながら、毛布の提供等、当面の寒さ対策と、制度を使ったより暖かい場所への移行を可能な限り、引き続き追求していきたいと思う。これは、役所が閉まる年末年始も同じである。
 すなわち地味な活動であるが、より路上の仲間のところへ我々のスタッフが行くことになるので、効果としては大きいだろう。国や都は「巡回相談」をやっていると言いながら、その術を未だ知らない。ならば路上を知り尽くした俺らがやろうと云う気概でもある。
 世は師走選挙に走り出している。なので、この街もパフォーマンスと甘言だらけになるだろうが、流行に囚われず、極論に走ることなく、しっかりと現実を調整できる政治家が多く出ることを、とりあえずは期待をしておこう。
 まあ、それはともかく、共に冬をどうして越すことを、今年は本気で考えることとしよう。

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新宿の冬景色

今度の日曜日は高田馬場事務所にて鍼灸相談会があります。
毛布、冬物衣類も高田馬場事務所で配布しています。

 仲間たち。
 日本列島は大寒波である。早くも各地で大雪を降らせ、そうでないところも空気もカラカラに乾燥させ、インフルエンザも流行させている。東京も最高気温が10度を割る日もあり、氷点下を記録する日も刻一刻と迫って来ている。
 朝晩の冷え込みは身体にもろに影響してくる。可能な限りに暖を取るのが必要であるが、現実はそうも言ってられない状況であったりもする。その場、その都度でどうするのか?考え、行動する、一人ひとりの判断が求められる季節の突入でもある。
 毛布やホカロンを渡してどうなるのだと云う声もあるが、毛布にでもくるまっていなければやっていけない冬の怖さを知っているが故に、俺らは毎冬毛布だけは欠かさず配ったり、無料で提供したりしている。それが根本的な策ではないことぐらい分かりながら配っているのだから、そう遠慮することもない。当座に必要なものは確保し、少しでも身体を暖める。そうしないことには、いくら暖かい東京と云われていても、実際には凍死の危険もあったりもする。NPOの方でやっている緊急宿泊も、これから実施される都区の厳冬期宿泊も、また同じである。少ない資源の中で、命の危険のある仲間を、一人でも多く冬の危険から回避させようとする策でもある。
 これらの策を持ってしても耐えられるのか?今年の冬は例年以上に厳しいものになりそうである。新宿で暮していた仲間は危険を察知して、多くの仲間がこれまで自力で、または福祉やら自立支援やら緊急宿泊やらを活用し、路上から脱した。そのようなステップは既に新宿の街に張り巡らせてはいるのであるが、他方で冬は、各所から都会に流れてくる人々の列も多い。今の選挙戦でも議論になっているよう、地方経済はまだまだ再生をしておらず、地方都市に就職先と云う「出口」がなければ、都会へと「出口」を探し失業者が流れて来るのは、もはや誰の手にも止められない事実である。そして、その中で「不幸」な人々が野宿を余儀なくされる。そう云う新しい仲間が増えるのが新宿の冬であるが、新しい仲間は知りあいも、情報もなく、都会の中で孤立してしまいがちである。その中でも、病気がちの仲間であるとか、高齢の仲間であるとかが冬将軍の来襲に何の抵抗も出来ずにさらわれてしまう。
 越冬とは、そう云う仲間への気配りである。決まり切ったことをやっているだけでは何の前進もない。  原点と云うならば、これが俺らの原点である。
 と、言う訳で、今年の年末年始は、役所が休みの間もシャワーサービス、毛布、衣類提供、おにパト、医療班活動を、休みなく続け、NPOとの協力の中で、連絡会事務所のある関ビルを仲間の一時避難所として24時間化させるなど、路上生活者対策に特化した民間行動に打って出る。  昨年までのようなスケジュールをこなすだけの取り組みではないので、とっつき難いかも知れないが、共に冬を越す新たな活動の突破口でもある。
 今度の日曜日は鍼灸相談会と医療班同行のパトロールがあるので、健康に不安な仲間は気軽に声をかけてもらいたい。また、衣類、毛布が欲しい仲間は連絡会事務所に寄ってもらいたい。

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早くも厳冬

いよいよ冬本番。体調管理をしっかりと。
毛布、衣類は高田馬場事務所で提供しています。

 仲間たち。
 冬型の気圧配置にすっぽりと埋まり、最強寒波のおかげで日本海側は早くも雪景色である。東京も、北風が吹き始めると昼間でも身が縮まるような日もあり、いよいよ本格的な冬の到来を思わせる。
 今年の冬は、どうやら長そうな気もする。あまりに長いと、体力がどこまで持つかで、色々な条件が変わってくる。暖冬の冬とは、どこか違うことを自覚しておいた方が良いであろう。
 毛布、衣類は高田馬場の事務所で提供をしている。これまで火曜、木曜のシャワーサービス時に提供して来たが、これからの季節は午前10時から午後3時の間なら、いつ来ても良いようにしていく。夜に来ると泥棒さんと間違えられるので、昼間に必要なものを持ち帰ってもらいたい。持ち帰る袋類が不足しているので、出来れば袋類は持参でお願いしたい。寒い夜の必需品である毛布類まだまだ在庫があるので、安心してもらいたい。  風邪やインフルエンザも空気が異様に乾燥して来たこともあり、流行り始めている。どうしても人ごみの中に居れば、それだけ感染リスクは高まるので、一人ひとりの注意が必要である。とりわけ熱が出て来たら、一日身体を横に出来る場所は路上にはないのであるから、福祉事務所なり「とまりぎ」なりに相談に行き、病院受診と、身体を休められる宿泊場所の確保を願い出よう。発熱状態が長く続けば、肺炎なども併発する危険性もあり、市販の薬を飲んでも熱も下がらないなんて時は、風邪と云えどもかなり危険な状態と言えよう。そんな時はあまり迷っている時間はない。
 病気はとにかく冬場の天敵でもある。健康な仲間でさえ冬の路上で暮していくのはかなりの体力が必要であるが、持病などがあると、それが重くのしかかってしまう。高齢の仲間や、病弱の仲間は、日ごろからの健康管理をしっかりとし、しかし、もう限界だと云う時は、我慢をせずに福祉事務所に行くのが賢明であろう。
 福祉事務所では通院や生活保護の他、自立支援、緊急宿泊など、相談に来た様々な人に見合った様々な資源を持っている。また、厳冬期宿泊も25日に受付の予定でもある(詳細は来週のチラシで)。「どうにかしてくれ」ではなく、「どうしたいのか」をしっかりと伝え、それぞれの施策を理解し、納得したた上で事業に参画するのが良いであろう。なんだか良く分からないと云う仲間は「とまりぎ」の専門員に相談してくれれば、親切丁寧に説明をしてくれる。冬場は自分の身体を守る上でも、福祉事務所なり、役所とは上手につきあっていくことが大事でもある。自分の力でどうにかなると思っていても、なかなかそうはいかないのが冬の怖さでもある。
 年末年始は役所は閉まってしまうが、その代わりに、俺らが形は変われども民間の越年体制を新宿全域にしっかりと組み、必要な仲間の保護や、相談、応急援護物資提供などをしっかりと実施する。そして、年明けに責任を持って福祉や病院につなげていく。
 まあ、冬本番は1月、2月当たりであるが、それに備えていくためにも、まずは、今年一年を仲間の力と社会の力で無事に越していくことにしよう。

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いざ、年越しへ

新宿区厳冬期無料宿泊の受付は25日8時半から福祉事務所にて。
28日から越冬体制、おにぎり配布が1時間程遅い時間になります。

 仲間たち。
 選挙も終わり、年の瀬も迫り、いよいよ年末と云う時期に、爆弾低気圧とやらで日本列島は真冬の雪にすっぽりと埋まってしまった。東京はまだましではあるが、それでも最低気温は氷点下を記録し、昼間でも10度を越えない日も訪れている。まあ、とんでもない冬になりそうである。  寒い、寒いと書いていると、それ以外の話題はないのかと笑われるが、泣いても笑っても、年末年始である。路上の年末年始は世間からは見放されているので、普段とは何も変わらないのであるが、それでも何とか一緒に越そうと云う取り組みがないことはない。
 まずは、役所系、今年も例年実施の厳冬期の2週間宿泊が25日(木)受付、宿泊開始で、7日までの一回きりであるが実施される。受付は25日(木)の朝8時30分から9時30分まで、場所は新宿福祉事務所の中である。今のところ枠は7名程確保してもらっているが、希望者が多ければ10時から抽選会となる。宿泊場所は区内のカプセルホテルとなり、食費も提供される。年末年始はちょっと不安だと云う仲間は参加してもらいたい。
 そして、連絡会の方は、年末年始に路上に残っている仲間の応急援護を日常活動を引き続き、実施していく。今年の拠点は公園ではなく、高田馬場の事務所となるので、そこから、寝ている仲間の場所に夜の巡回に毎日でかける予定である。おにぎりパトロールはいつもより小一時間程遅く到着することになるので、お間違えのないように。いつも回っている場所には31日をのぞけば、28日から4日まで必ず回るので待っていてもらいたい。また、おにパトには医療班が同行するので、調子が悪いなどの仲間はその時に声をかけてもらいたい。連絡会では年末の宿泊場所も確保している。高齢の仲間や病気がちの仲間、救急で病院に行って入院できなかった仲間などを優先して利用してもらい、宿泊期間中も医療班によるケアをつけながら、年明けに福祉につないで行くと云うシステムとなる。
 また、衣類、毛布、シャワーなども年末年始は通常通り高田馬場事務所を開放して実施していく。年末年始は役所の「とまりぎ」がお休みなので、高田馬場事務所が「臨時のとまりぎ」になると考えてもらって構わない。事務所は24時間稼働させるので、何かあったら寄ってもらいたい。  仲間がいつも楽しみにしているイベント類も小規模ながら実施することになった。元気な仲間で年末年始は金もなくてつまんないやと云う仲間は楽しみにしてもらいたい。大晦日イベントは、無理を言って例年の新宿中央公園「水の広場」(ナイヤガラの滝前広場)でコンサートやカラオケをすることとした。テントもなくちと寒いと思うが、毛布類を広げるので、大晦日、駅が閉まらなくて寝床がなくなる仲間など、また、皆でワイワイしながら、一晩だけ中央公園でまた一緒に寝ることにしよう。その関係で大晦日だけはパトロールはなく、おにぎり+αは中央公園での配布になる(炊き出しにはあらず)のでご注意を。
 このチラシは、また毎日発行するので、その都度、色々なお知らせをするので、目を通しておいてもらいたい。
 と、云うことで、共に年越しを!

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再スタート

新たな越年体制を構築。共に年を越そう。
30日餅つき大会(関ビル)31日は中央公園にて恒例の年越しコンサートやカラオケ大会!

 仲間たち。
 爆弾低気圧の影響で東京も厳冬期なみの寒さとなっている。年末年始も10度前後の日が続くようだし、年明けからまた一段と寒くなると予報されている。そのまま真冬に突入といった感じであろう。
 寒さと共に空気も乾燥し、風邪が例年以上に流行り始めている。今年の風邪は色々な種類が混ざっているようで、しかも長引いている仲間も多い。インフルエンザでなければ良いのであるが、ちょっと判断が難しそうになるところもありそうである。
 まあ、今年も健康には気をつかってここまで来たのだと思うが、最後に一頑張りしながら、自分の身体を守れるよう、健康管理は気を緩めずにやってもらいたい。
 この越年期は医療班の仲間がおにぎりパトロール(おにパト)に同行することとなった。調子が悪いであるとか、薬が欲しいであるとかは、パトロールが回って来た時に声をかけてもらいたい。寒くなり始めてから今年はかなり経っているので、結構身体は無理をしていると思う。とりわけ高齢の仲間であるとか、病気がちの仲間などは日々自分の身体の状態を気にかけていると思う。連絡会はこの冬も宿泊場所を確保しているので、医療班が診断し、身体を休めた方が良いと判断した仲間は優先的に一時宿泊場所に車で移動出来る体制となっている。なにせ、年末年始は役所も病院外来もお休みなので頼るところが少なくなる。なので、民間の資源を総動員し、年明けにつなげる作業が仲間の命と健康を守るためには必要となる。おにパトは31日をのぞき、夕方から深夜にかけて連日新宿各所に回り続けるので、色々と声をかけてもらいたい。また、パトロールで会えなかったりした場合は、高田馬場の事務所(関ビル)は24時間の常駐体制となっているので、面倒でも来て頂ければ対応は可能である。
 今年一年はかつてのように物を大量にばらまいて終わりにするのではなく、もっと路上の個別の相談にきめ細かく乗ろうと、活動スタイルを変遷させて来た。その延長で今年の越年越冬を迎える。なので、公園云々はどうでも良いのである。それしか出来なかったことを反省しながら、新宿と云う地に流れて来た仲間が、路上の絶望に打ちひしがれる前に、そこからでも「やり直しが出来るシステム」を構築していくことを俺らは目標としている。景気は良くはなったが、不安定就労や転職時の一時失業状態などは何も変わってはいない。金があればどうにかなる新宿でも、金がなくなりゃ皆野宿が新宿の街の実像である。そんな時に孤立せず、同じ境遇の者同士が共に立ち上がっていける仕組みが必要なのである。今は野宿の仲間はだいぶ少なくなったが、オリンピック景気が越し倒れになった時は、どうなるかは誰にも分からない。世間や東京都はホームレスなんてもう過去のものと思っているのであろうが、俺らは決してそうは思わない。個別の対策をシステムへと作り変えて行く必要があるし、民間の団体も同じことばかしをやるのではなく、そこへ向け変わって行く必要があると思う。
 まあ、そんな能書きの越年越冬なので、内容のある越年となるであろう。
 とにもかくにも、仲間が凍死しないよう、日々緊張しながら、皆で力を会わせよう。

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雨から晴れへ

明日は関ビルにて定例のシャワーサビスを行います。
衣類、毛布などもあります。餅つき大会もあるのでお楽しみに。

 仲間たち。
 昨夜から降り出した雨は年末のどんよりとした朝となった。
 気温も上がらずに、寒い一日となったが、体調の方はどうであろうか?  この年末年始はこの雨が最後のようで、あとは概ね晴れるとの予報であるが、年明けはまた寒波がやって来て10度以下の寒い日となりそうである。
 昨夜も医療従事者と共に新宿を周り、他所から流れ、途方に暮れている仲間や、病院から出てしまい体調を崩した仲間など、いつもの越年期特有の新宿の光景を目の当たりにした。まだまだ人通りが多く、また、仲間をそこかしこで多く寝ていて、一見大丈夫そうに見えるのであるが、一人ひとりに話を聞いてみると、その狭間の中でポツンと、どこかしら埋もれてしまっている仲間も多い。こう云う仲間が一番危険でもある。動ければ良いのであるが、こう寒いとそこまでの元気もなく、また方角も良く解らないとなると、なかなか大変である。  新宿の仲間の底力と云うのは、仲間が仲間を見守る力でもある。そう云う途方に暮れている仲間や、いかにも体調が悪いのに、どうしようか迷ったりしている仲間がいたら、色々と情報をパトロールスタッフに教えてもらいたい。経験を積んだ医療班のスタッフもいるし、毛布もあるし、ホカロンもある、また、泊まれる場所もある。そこから様々な所に繋げられる資源もある。そう云う仲間が仲間を思う気持ちを俺たちは大事にしていきたいと思う。  とは云え、古い仲間も高齢化して、自分の身体の方が心配と云う仲間も多いだろう。生き抜く底力は皆蓄えているとは思うが、あまり自分を過信しすぎず、健康管理はぼちぼちと、そしてしっかりとやっておこう。大晦日の中央公園でのイベントでは、医療班の人々が机出しをしてくれ、寒い中で申し訳ないが、問診なり、血圧測定なり、薬の配布などもやってくれることとなった。また、普段のパトロール時でも色々と健康に関する相談をしてもらえるので、健康管理のために活用してもらいたい。
 日常こそが、俺らの敵でもあり、味方でもある。日々をどのように過ごしていくのか、そしてその時々に自分がどのように判断をするのか、それがほんの些細なことでも、そこから人生がじょじょに重くなったりも、じょじょに軽くなったりもする。人の生き死にとはそんなものでもある。  この業界には「正義の味方」「貧者の味方」ぶった人など、自己満足に生きる人もあちこち見受けられるが、俺たちは残念ながら「正義の味方」でもなんでもない、仲間に少しだけでも寄り添って、共になんとかしようと云うこと以外は考えていない団体である。俺らは、いつまで経っても仲間と共にである。そして、仲間と共にだからこそ、甘い言葉だけではなく、厳しい言葉も使ったりもする。
 自らを厳しくしながら、そして仲間への思いやりを持ちながら、この新宿の地で生きていこう。

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年を越さねば

明日の大晦日、新宿中央公園「水の広場」にて、
21年続いている 年越しコンサートなどの大晦日イベントがあります。

 仲間たち。
 年末の雨も上がり、冬晴れの日が戻って来た。凛とした冷え込みは気が重く、また気を引が締まる朝でもある。夜を往くと、その先には朝がある。冷たい朝もまた俺らの日常であったりもする。
 空気の乾燥が続いているので、風邪がかなり流行している。マスク姿の人々も多い。咳が続いたり、熱が出たりと、人様々な症状であるが、毎日うがいぐらいはして予防したいものであるが、これだけ蔓延するとかなりの注意をしていないとうつされてしまう。一般の風邪薬なら、明日の夜、新宿中央公園「水の広場」で医療班が机出しもしてくれるので、いざと云うために確保しておいた方が良いかも知れない。風邪薬で治らず、高熱が出るようなら、インフルエンザも疑った方が良い。そうなると、この時期は医療機関にかかるには救急車しかなくなる。年末の新宿の夜は、人が多く集まる事情もあり、救急搬送のサイレンが頻りなしに鳴っているが、自分一人で対応できない危険な状態の場合は、出動要請をした方がよほど安心である。とりわけ、高齢の仲間であるとか、病気がちの仲間などは普段気をつけていると思うが、今の時期は特に気を張っておいた方が良いだろう。  天気予報がまた変わり、大晦日の夜から元旦にかけては低気圧が張り出し、天気が一時的に崩れるかも知れないとのことである。雨、もしくは雪になるかも知れないので要注意である。その、大晦日、明日の夜になるが、久しぶりに新宿中央公園に拠点を一日だけ移し、恒例の年越しコンサートなどの大晦日イベントがある。その関係でおにぎりパトロールは明日だけはお休みとなるので、ご容赦もらいたい。おにぎりなどは中央公園で配布するので、夜の6時ぐらいから集まれるように準備をしておく。また、たき火禁止なので、毛布なども持ち込むので、毛布にくるまって楽しんでもらいたい。カラオケやら紅白上映やら、年越しそばの配布やら、色々あるので、楽しみにしてもらいたい。天気次第ではあるが、そのままその場で新しい年を超すのもまた、いつもの光景である。
 今年もあと一日だけであるが、本当にこの一年、ご苦労様でしたと、言いたい。生きるのは辛いことではあるが、それでも生き抜いたことに自信を持とう。人から何を云われようとも、また蔑みの同情や差別の視線を受けながらも、仲間が仲間として生きて来たことは、これは誰が評価してくれなくとも、大したものなのである。どんなことがあっても、仲間が仲間として生きられる街がこの新宿であり、新宿の街に自然に作られた仲間のネットワークである。街が人を孤独にしてはいけない。そう云う意味では新宿の街は俺らの存在にあっているのかも知れない。まあ、この街で生かされて来たのであれば、いつか、この街に恩返しもしたいものである。まあ、そのためにも、来年こそは仕事なり、福祉なり、自立なり、路上から脱却できるよう、何かと気合いを入れていこう。
 いつものことであるが、除夜の鐘は共に聞こう。

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一夜限りでも

今年一年、本当にご苦労さまでした。 皆にとって明日からが良い年になりますように!

 仲間たち。
  9ヶ月ぶりに、長年苦労を共にしてきた公園に戻って来た。この地に戻ると様々な感情が胸をよぎる。  一夜限りとは云え、俺らを呼び戻してくれた五十嵐正史とソウルブラザーズに感謝である。
 この公園が俺らの運動の中心になったのは98年の西口地下広場火災事故の直後である。泣きながら進もうと俺らは西口地下広場拠点を鮮やかに捨て、この地に移って来た。そして、その日からこの公園で野宿する仲間と俺らは共にあった。色々なことがあった。爆弾事件、テントの焼失事故、仲間の死、ここで飯を共に食い、夏祭りも、越年越冬もここでずっとやった。テントもたくさん増えた。喧嘩したり、酒を酌み交わしたり、泣いたり笑ったり、連絡会はここで仲間に育てられて来たと言っても過言ではない。
 この公園から国会へ何度も行った。仲間の力をでホームレス自立支援法を勝ち取った。国や行政が仲間の自立のため様々な対策が進められた。そして地域生活移行支援事業があった。多くのテントの仲間が都が用意するアパートへ合意の上で移った。去るも地獄、残るも地獄で、それぞれ大変な思いがあった。それを支えるために高田馬場にNPOを作り、宿泊場所も区内で確保して来た。それでも残った仲間のため、この公園には毎日のように通った。ちょっと癖のある仲間が多く居て、大変楽しかった。けれど、そんな仲間も年をくい、次々と亡くなったり、入院したり、福祉を取ったりと、じょじょに少なくなった。そして、俺らは3月末で炊き出しを終了させ、新宿区と共に残った仲間のより良き人生のため、移転先を探しまわり、一人ひとり、移動した。デング熱騒動などもあり、次へと踏み出す仲間が多くなった。そして、ごらんの通りの公園になった。  これがこの公園の歴史であり、思い出でもある。この過程をつぶさに見て来た俺らが、再びこの公園に戻ってくるのは単なる感傷でしかない。でも、ここまでかかわって来た俺らだから、少しぐらいの感傷を許してもらいたい。ちょうど、大晦日は電車の終電がなく、駅も寝にくい。こんな寒い場所で一緒に寝ようとは言わないが、居場所がないのであれば、ちょっと寄っていてもらいたい。新年は近い。21年、いつもこうして来たように、今年も除夜の鐘は仲間と一緒に聞きたい。俺らにとって今日は特別な夜である。
 21年前、当時の仲間が「紅白ぐらい見たいよね」とぽつりと言った言葉で、年末の行事は決まってしまった。そこに向こう見ずな音楽屋が合流し、年末コンサートが始まった。街に音楽があれば、それだけで、生きていて良かったと思えるものである。この街に仲間を励ます音がなければねと、今夜も二組の音楽屋がやって来た。その心意気に俺らも応えたい。持ちつ持たれつが俺らの関係である。
 何だか内輪ネタばかりであるが、それでも集まってくれた仲間たち、どうもありがとう。
 皆にとって本当の良い年を!

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